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栄養士のつぶやき 一覧

栄養士のつぶやき「疲れについて」

 気温も高くなり始めましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
いつまで経っても疲れがとれない、疲労が蓄積する理由についてお話します。毎日忙しくしている現代は、慢性的な疲れを感じやすい環境にあります。

疲れの原因として
・疲労や睡眠不足
・不規則な生活
・精神的なストレス
・栄養のバランス
・インフルエンザ等の疾患で体調が悪い
※インフルエンザ等の疾患は、その疾患を治すことで疲労回復しますが、それ以外は生活習慣自体を改善する必要があります。

 

適切な食事管理が必要!!脂肪の蓄積は疲労が取れない原因に!
 人が食べたものを燃焼させることで、生きるためのエネルギーを作り出しています。食事をすると体の中で様々な生理的反応が起こりますが、その際に必要なものは「ビタミンやミネラル」。これらが不足すると、反応が先へ進めないため、エネルギー源は蓄積しやすい脂肪の形に変換されてストックされます。

 

疲労回復には定食を!!ビタミンCやアミノ酸が効果的!!
 まず大切なことは、なんといっても規則正しい食事が基本です。1日1食だと食べ過ぎを防げるという考え方もいると思いますが、ビタミンやミネラルの必要成分が不足しやすくなります。食事の内容は、栄養のバランスを考えると「定食スタイル」が最も適しています。

 

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栄養士のつぶやき「野菜ジュースについて」

気持ちのいい五月晴れが続きますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。今回は、野菜ジュースは野菜の代わりになるのかについてお話します。コンビニやスーパーなどで、様々な種類の野菜ジュースが売られています。

 

野菜ジュースの長所
・不足しがちなβカロテンやビタミンCが補える。
・飲むだけなので、準備も不要で簡単。
・弁当などにも持ち運びしやすい。
・野菜が嫌いでも、野菜ジュースはほんのり甘くて飲みやすい。

 

野菜ジュースの短所
・野菜ジュースになる過程で、ビタミンC、食物繊維が少なくなる。
・野菜を食べた時より、血糖値が上がりやすい。
・野菜摂取の代わりにならない。

 

飲むタイミング
野菜ジュースを飲むタイミングは朝がおすすめです。寝ている間に失われた水分を補給してから野菜ジュースを飲むと、ぐっと代謝が上がります。ただし、寝る前の野菜ジュースは避けましょう。寝ている間に果糖に含まれる糖分が体内に吸収されて太りやすくなってしまうので注意しましょう。

 

野菜ジュースを選ぶポイント
・パッケージに表示されている「野菜汁+果汁」の割合を確認
・食品成分表で、自分が摂りたい栄養素がどれくらいま含まれているのかを確認
・使用量が多い食品順に記載されているので、βカロテンや鉄を補いたいなら、緑黄色野菜が使用されているものを選ぶ。

※野菜の1日における推奨摂取量は350gです。
野菜ジュースばかりに頼るのではなく、食事にも気を配りながら上手に野菜ジュースを活用しましょう。

 

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栄養士のつぶやき「熱中症対策」

風薫るすがすがしい季節となりましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。季節の変わり目の時期なので、しっかり体調管理をしましょう。
今回は、熱中症対策についてお話します。

熱中症とは身体の体温調節機能が働かなくなり、身体に熱がたまることで起きます。初期症状は身体の火照り、めまいや頭痛などが現れます。重症化すると意識障害、反応低下、不自然な言動やふらつきなどを起こします。熱中症は真夏というイメージがありますが、気温が高まり始める5月半ばから気を付ける必要があります。

熱中症になりやすい年代
男性では0~4歳、55~59歳、80歳前後
女性では0~4歳、80~84歳

熱中症に特に注意したい人
乳幼児
乳児や幼児は、大人より新陳代謝が活発で体温が高く、大人と比べて汗腺の発達が未熟なため、うまく体温調節ができません。
熱中症を防ぐポイントとして、
① 子供の顔色や汗のかき方を十分に観察すること
② のどの渇きに応じて適度な飲水ができる能力を磨く
③ 日ごろから適度に外遊びをさせ、徐々に暑さに慣れさせる。

高齢者
高齢になると脂肪がつきやすくなる分、身体の水分の割合が少なくなります。暑さや喉の渇きを感じにくくなります。
注意点
① 喉が渇かなくても水分補給
② 部屋の温度をこまめに測る
③ 1日1日汗をかく運動


栄養士のつぶやき「栄養欠乏症」

今回は、「栄養欠乏症」についてお話します。


体に必要な栄養素約50種類をバランスよく摂取することが大事です。できるだけ多種多様な食材を組み合わせて食べればそう難しいことではありません。それぞれの栄養素は単独ではなく共同で作業を行っています。炭水化物、タンパク質、脂質の3大栄養素もビタミン、ミネラルのサポートがあって代謝がスムーズに行われます。例えば、炭水化物の代謝によってエネルギーが作りだされるときは、ビタミンB1が必要です。主食や清涼飲料水など炭水化物を多くとる人ほど、またスポーツや重労働でエネルギーを必要とする人ほど、欠乏に注意が必要です。

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栄養士のつぶやき「フレイルについて」

春風が心地よい季節になりましたがいかがお過ごしでしょうか。今回はフレイルについてお話します。フレイルとは、体重減少、疲れやすさ、歩く速さ、筋力低下などがみられます。このままでは要介護の状態になる可能性が高い状態をいいます。このフレイルの状態から、筋肉量の低下「サルコペニア」や骨や関節、筋肉の障害により歩行や日常生活に支障をきたす「ロコモティブシンドローム」、さらには寝たきりの状態になると知られています。

 

フレイルを防ぐためには食事と運動が大切です。

炭水化物:体を動かすエネルギーとなる。

タンパク質:筋肉や血を作る

カルシウム:骨や歯を作る

ビタミンD:骨や筋肉を強くする

ビタミンC・E:抗酸化作用

 

 

日ごろから意識してバランスの良い食事をしていきましょう。

 

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栄養士のつぶやき「アミノ酸スコアについて」

今回はアミノ酸スコアについてお話します。

タンパク質の栄養価を示す指標のことで、必須アミノ酸と非必須アミノ酸に区分されています。必須アミノ酸は体内で生成することのできない9種類のアミノ酸があり、これらは必要量が発表されています。食品に含まれている必須アミノ酸がどれくらい満たされているかでアミノ酸スコアは算出されます。100に近い数値であるほど理想的です。アミノ酸スコアはそれぞれのバランスがとても重要です。1つのアミノ酸が不足しただけでもそれだけのタンパク質しか生成できません。9種類の必須アミノ酸のすべてがバランスよく含まれていることで、アミノ酸スコアは高くなり、体内で十分なタンパク質が生成されます。また、タンパク質がしっかり摂れていないと、「筋肉量の減少」「肌のトラブル」「集中力・思考力の低下」などの不調に繋がります。食事の中でしっかり摂るようにしましょう。食事で補うのが難しいときは、サプリメントを利用するのも賢い方法の一つです。

 

 

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代表的な食品のアミノ酸スコア

豚肉:100 牛乳:100

牛肉:100 鶏卵:100

鶏肉:100 ヨーグルト:100

馬肉:100 精白米:73

アジ:100 食パン:40

サケ:100 とうもろこし:40

カツオ:100

 

 


栄養士のつぶやき「自律神経」

体調を崩しやすい季節の変わり目では、昼と夜の気温差が大きくなります。これらの時期によくみられる症状の一つとして、頭痛があります。

原因
寒暖差による体調不良
ストレスによる自立神経の乱れ
生活環境の変化による生活リズムの乱れ
睡眠不足による乱れ

自律神経に良い食べ物
・バナナ(トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物)
・乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)(トリプトファン)
・大豆製品(トリプトファン)
・さつまいも(ビタミンB6)
・いわし(トリプトファン・ビタミンB6)
・くるみ・えごま油・アマニ油(オメガ3脂肪酸(不飽和脂肪酸))
・白米(麦・玄米・雑穀を混ぜたもの)

 

自律神経に良い食べ物を摂取することで、セロトニンというホルモンが増え、良い睡眠をとることができます。セロトニンを体内で生成する栄養素は、必須アミノ酸の一つであるトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物です。
トリプトファン…牛乳、ヨーグルト、チーズ
ビタミンB6…いわし、さつまいも
炭水化物…白米
中でも特に良いものはバナナです。上記の3つの栄養素を含んでいるのでおすすめです。

 

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栄養士のつぶやき「機能性おやつについて」

今回は、「機能性おやつ」についてお話します。バランスのとれた食事をした上で、栄養を補うようなおやつを食べることは健康にも美容にも良いと言われています。

 

 

どんな機能性おやつを食べればよいか。

年代や男女の性別で違ってきます。

例えば、妊婦さんだと葉酸、鉄、カルシウムなどが不足しやすいです。成長期のお子さんだと運動量によって、大量のエネルギーが使われ、汗から水分やミネラルが不足します。受験生は集中力が必要となり、高齢者は食事量の低下によるタンパク質不足、低栄養によるロコモティブシンドロームなどの原因となります。

ロコモティブシンドロームとは骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で移動機能(立つ、歩くなど)が低下している状態です。

 

食べるタイミングは?

私たちの体の細胞には「時間遺伝子」があり、朝目覚めて夜になったら寝るというような生体リズム(サーカディアンリズム)を作り出しています。

この時間遺伝子によって、栄養素の働きが変わってくるのです。例えば、夜遅くに糖質を摂りすぎると脂肪になりやすいのは、脂肪酸を脂肪に変える働きをする遺伝子が夜にスイッチオンになるからです。三度の食事の中で完璧な食事を摂るのは難しいものです。その中で、間食をうまく使いましょう。例えば、タイミングよくおやつを摂ることで、過剰な食べすぎを防いだり、夜間の暴飲暴食を防ぎ、血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。

ただ、何事も食べすぎはよくありません。上手に間食を摂り入れていきましょう。

 

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栄養士のつぶやき「歯の健康法について」

今回は、「歯の健康法」についてお話します。

進行すると歯を蝕む歯周病は、体内に歯周病菌が侵入すると動脈硬化や糖尿病、心筋梗塞などを引き起こす可能性があると言われています。

 

乳酸菌を多く含むもの・・・チーズ、ヨーグルト、乳酸飲料など

カテキンを多く含むもの・・・お茶

※食後の歯磨きと合わせて、歯周病菌の作用を抑える「乳酸菌」や「カテキン」の摂取が大切です。

 

「歯がもろくなる」のを防ぐ栄養素

加齢とともに歯がもろくなると、噛む力が弱まり食事が楽しくなくなってしまします。

歯の健康にはカルシウムやマグネシウム、フッ素などのミネラルが大切です。

 

カルシウムを多い食品・・・牛乳、ヨーグルトなどの乳製品

マグネシウムが多い食品・・・納豆、豆腐などの大豆製品

フッ素が多い食品・・・緑茶、番茶、抹茶、煮干し、干しエビ

※健康のためには、ご飯を「よく噛んで」食べることが効果的!

 

歯の病気を予防

唾液を出すことで、口の中が清潔に保たれ、虫歯や歯周病を防ぎます。

ダイエット

よく噛むことで、満腹中枢を刺激して食べすぎ防止になります。

認知症の予防

噛むことで脳細胞が活発に動き、認知症予防に効果があると言われます。

 

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栄養士のつぶやき「高血圧について」

1月もあっという間に過ぎましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今回は、放置しておくと心筋梗塞や脳卒中を引き起こす高血圧についてお話します。

日常的に最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上を指し放置しておくと動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞、心臓肥大など命にかかわる病気を引き起こす要因になります。

特に目立った症状がなく病気が進行していくため「サイレントキラー」とも呼ばれています。

 

 

予防のポイント

①バランスのとれた食事を心がける

最近の食生活では脂肪分や糖分を多くとってしまいがち朝・昼・夕の食事の中に1日に必要な栄養素を配分して野菜、果物も上手に取り入れましょう。

 

②塩分は1日6g以下を目安に

塩分を摂り過ぎると血管の中の水分量を増やすことになり、それが血圧上昇に繋がります。現代の日本人の食塩摂取量は成人平均11gです。みそ、しょうゆなどの調味料はなるべく控え、だしや香辛料、香味野菜などを利用し、薄味になれることが大切です。

 

③適正体重に合わせた減量を

血圧の高い人に多いのが肥満です。自分の適正体重を知って、正しい食事でゆっくりと減量することが血圧の正常維持に繋がります。

 

④アルコール飲料は適量を守る

アルコールは血管を広げたりストレスを解消したりする効果があるので、適量(純アルコール量で男性1日20~30g)ビール中瓶1本、ワイン1/4本の摂取なら問題ありません。

 

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